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本物のプロスカウトマンが見極める人材について

本物のプロスカウトマンが見極める人材について

敏腕スカウトマンのお話

今回は元プロ野球選手(捕手)で伝説のスカウトマンとして名高い

片岡宏雄さんの人材の見極め方についてお伝えしようと思います。

昨年末に85歳でお亡くなりになってしまいましたが、

沢山の功績を残された敏腕スカウトマンです。

成果を出し続ける人材採用とは

15年程前、企業の人事部長に集まって頂き


「プロ野球伝説スカウトマンの人材の見極め方」


というテーマで片岡さんに登壇頂き人材の見極め方をヒントに


勉強会を実施しました。



片岡さんは、古田・尾花・池山・栗山・伊藤・石井など


ヤクルトの黄金時代を築いた選手をスカウトした方です。


お話は大変興味深く企業で成果を出し続ける人材採用は


どのような視点で見極め、見定めればいいのか?


沢山の見極めポイントが多く語られました。



野球選手を見極める場合、


・キャッチボールするときに指から球が離れる瞬間に「ピッ」と鳴る


・肩の使い方と柔軟性


・球離れに粘りがあるか


・マウンドではなく、ブルペンでの視線の行方


・球付きのよさ


・常識があるか


などなど独特な見極めポイントが語られましたが、


こういった能力(スキル)のみを評価したり、


数値化したりして判断するのは大罪を生むと語られました。



ましてや、実積重視で判断するのは大変危険だと強く語られました。


能力(スキル)があってこそですが、


もっと重要なのが姿勢や覚悟だという事です。


どれだけ能力(スキル)があっても、


姿勢や覚悟が伴ってないと大成しない。

向き合う姿勢や覚悟

その理由は片岡さんの母校である立教大学時代の一つ上に


立教三羽ガラスの1人長嶋茂雄さんがおられ、


4連覇した時代です。


長嶋茂雄さんとずっと一緒におられその凄さを目の当たりにされたそうです。



片岡さんがスカウトマンになった理由は


「第2の長嶋茂雄を探す事」


33年間多くの選手を見てきたが「第2の長嶋茂雄」は現れなかったそうです。



ただ、1人だけ「長嶋茂雄を超えられるかも!」という逸材がいました。


それが彼の息子である「長嶋一茂」です。


立教大学時代に大活躍した長嶋一茂さんは肩の強さ、


ボールを運ぶパワー、バテない体力、球付きのよさ、


野球勘のよさ、すべて長嶋茂雄さんより上だったらしいです。



能力(スキル)は長嶋茂雄さんより一茂の方が圧倒しており、


片岡さんは大興奮したそうです。


しかし、長嶋一茂は長嶋茂雄を超えられなかったのです。


何が違うか?


「野球に対する姿勢や覚悟」


だそうです。


ある日片岡さんがヤクルトに入団したが長嶋一茂さんに話したそうです。


「月夜の千本ノック」


立教大学に進学した長嶋茂雄さんに当時監督だった砂押邦信さんが


月夜に千本ノックを敢行したエピソード。


ナイター設備など無い月明かりの下、


ボールがよく見えない中をノックしてキャッチするという逸話です。


砂押監督曰く「ボールは心で取れ」


それに対し、長嶋茂雄さんは途中からグローブを捨て、


素手でキャッチした話です。


この話を片岡さんが長嶋一茂さんに話しました。


すると長嶋一茂さんは言いました。



「おやじバカじゃないの?」



ビジネス界での人材の見極めと一緒


片岡さん曰く


「一茂に長嶋茂雄さんの半分でも姿勢や覚悟があれば超えていたかもしれない」


ビジネス界の人材の見極め方や育成の仕方と全く一緒だなと感じました。


人材採用する際に能力や実積を重視するだけでなく、


姿勢や覚悟を見極める。


もしくは、採用してから姿勢や覚悟を醸成できる環境をつくる事や


育成をすることが大切だという事です。


姿勢や覚悟は企業としては


「理念であったり、未来の方向性(ビジョン)を定めその通り実行する」


従業員としては


「自分の人生に責任を持つ。夢(未来)をもつ」


という事なのかなと思いました。


企業と従業員が共感共鳴した時に


「成果を出し続ける人材と組織」になれるのだと思います。

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